2024年05月15日

「共同親権を廃案に」オンライン集会

 change.org の「STOP共同親権」にだいぶ前に署名したところ、「オンライン集会」のリンクが回ってきました。当日オンライン参加したのは300人ぐらいでしたが、その1人になりました。

 昨今の国内政治の動きには本当に憂鬱な気分になることが多いのですが、その正体が自分の中でだんだんと可視化されています。今回の共同親権の件では、「家父長制の復活」がキーワードです。子のいる夫婦の関係が悪くなって、どうにも修復できなくなって離婚に至る。その時、多くの場合は親権は母親に行く。そうすると、父親は養育費を払う役割だけになってしまい、母子の人生に干渉できなくなる。それは我慢できないから法律を変えて、強制的に父親が母子の人生に決定権を持てるようにしてしまおう。……こういう流れで提出されて、電光石火で審議・採決されている、というのが、最も腑に落ちる説明です。えらいメチャクチャな話ですが、父親の単独親権しか認められていなかった旧民法の世界に、少しでも近づきたい、というのが、与党自民党の総意なのでしょう(野田聖子氏を除く)。

 現代に家父長制を復活させて、一体誰が幸せになるのでしょうか。女性はまず全員不幸になります。また、男性でも、「配偶者や子の人格を尊重し、お互いに認め合って生きる」という真っ当な価値観を持っている人にとっては、家父長制など息苦しい以外の何物でもありません。家父長制を復活させて利益を得るのは、配偶者や子の人格など尊重せず、自分が男性であるということと、暴力や恫喝や脅迫しかすがるもののない男性だけでしょう。そういう人が存在することは認めなければなりませんが、その考え方を制度として肯定し容認するような法律は、通すべきではないと思います。

 上の動画のタイトルにある「はて?」というのは、NHK朝ドラの「虎に翼」の主人公、猪爪寅子(伊藤沙莉さん)の口癖です。初の女性裁判官になった三淵嘉子さんをモデルにしたこのドラマ、本当にタイムリーな内容になっています。「フェミニズムが鼻について不快」という感想を時々見かけますが、私は寅子たちが「女性のため」だけに闘っているとは全く感じません。一貫して「理不尽な事情のために抑圧されている人々」の側に立とうとしているのだと感じます。戦前の法制度のもとでは、抑圧されているのは圧倒的に女性だった、ということにすぎません。このドラマを見ていて不快に感じる人は、潜在意識にある家父長制への憧憬を正面から粉砕されるのがイヤなんじゃないかなと思います。その潜在意識は変えた方が自分も周りも幸せになれると思うのですが、まあそこは人それぞれなので、お互い言いっこなしというものですね。

タグ:社会
Posted at 2024年05月15日 23:23:03
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