YouTube でときどき見かける「最も〜な曲○選」シリーズ。こういうのって、「どれがランクインしてるのかな??」とつい見てしまいます。そして時間が溶けていく。
さて、「ピアノのためのフーガ」で一番難しい10曲、というお題ですが、こんな曲がランクインしていました。
名誉称号:バッハ「フーガの技法」コントラプンクトス12番。「フーガ」といえば「フーガの技法」なわけで、「名誉称号」扱いです。鏡像フーガが選ばれています。特に「難しい」わけではありませんが、原作通りの4段の総譜を見ながら演奏するのはかなり骨が折れます。
10位:バッハ/ブゾーニ編、プレリュードとフーガ変ホ長調 (BWV552) よりフーガ。ブゾーニの編曲は、なんというか、無駄に音が多いんですよね。暑苦しい、というか。ロマン派後期ですから。
9位:メトネル、ピアノソナタ第13番へ短調「嵐」(Op. 53-2)。この手の難曲ランキングでよく登場するメトネルですが、私は今ひとつ苦手で、あんまり好んで聴いておりません。この曲も知りませんでした。
8位:ショスタコーヴィチ、24のプレリュードとフーガより第15番変ニ長調 (Op. 87)。どれか1曲は入るだろうと思いました。実はこの曲の実演を聴いたことがなかったので(ショスタコーヴィチも苦手)、こんなに速いテンポだとは知らなかった。そりゃこのテンポでこれだけ音が飛んだら難しいな。
7位:ベートーヴェン、ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィア」第4楽章 (Op. 106)。この中では唯一、弾いてみたことがある曲だな。弾き通すにはパワーが要りますね。
6位:ゴドフスキー、パッサカリア。シューベルトの「未完成」交響曲の序奏旋律を元にしたパッサカリアとフーガ、だそうです。こんな曲があるのは知らなかった。ゴドフスキーの(原曲をやたらに難しくした)編曲は、ときどき面白いのがありますが、これはぼちぼちかな。
5位:バーバー、ピアノソナタ変ホ短調第4楽章 (Op. 26)。この曲は入るだろうと思ってました。この楽章単体でも相当大変ですが、最初の3楽章がそれぞれめっちゃ重たくて、それに続けてこれですからね。
4位:レーガー、バッハの主題による変奏曲とフーガ (Op. 81)。「これバーバーより上位??」と思ったけど、改めて楽譜を見たら、フーガそのものというより、その前が大変すぎますね。フーガも最後の方なかなか大変だけど。でも、やっぱりバーバーとは順位入れ替えてもいい気がするな。曲の面白さという点では断然バーバーが上だし。
3位:シマノフスキ、ピアノソナタ第2番第4楽章 (Op. 21)。3番のフーガが入るかと思ったけど、こっちでしたか。技術的にはこっちの方が厄介なのかな。3番のフーガは曲想の変化が目まぐるしいので、これはこれで非常に厄介そうですけどね。
2位:アムラン、練習曲第12番「前奏曲とフーガ」。アムラン(マルク-アンドレ)とアルカン(シャルル・ヴァランタン)がどうもごっちゃになっちゃうんですが、私だけでしょうか。この曲はテクニック誇示という感じではありますが、わりと面白いですね。
1位:フェインベルク、ソナタ第3番。この人は存在すら知らなかった。聴いてみたけど、自分の好みではなかったです。