話題になってからずいぶん時間がたってしまいましたが、改めてこの問題を考えるため、手にとりました。
安倍元首相の暗殺事件のあと、安倍氏と統一教会の深い関係が広く知られるに至ったわけですが、それは安倍氏やその周辺の一部の政治家にとどまるものではなくて、とてつもなく大きな広がりを持っている、と明らかにしたのが本書です。政治家の実名が出るわ出るわ、突撃取材した時の対応の様子なども合わせて書かれていて、なかなかの迫力でした。とりあえず、自分に身近な愛知県の議員さんの名前は、忘れないように列挙しておこうと思います。
氏名(所属政党) | 選挙区 | 関係 |
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熊田裕通(自民) | 愛知1区 | イベントに出席・挨拶 |
中川貴元(自民) | 愛知2区(比例) | ボランティア支援を受けた |
池田佳隆(自民) | 愛知3区(比例) | イベントに出席・挨拶 |
工藤彰三(自民) | 愛知4区 | イベントに出席・挨拶 |
神田憲次(自民) | 愛知5区 | イベントに出席・挨拶 |
丹羽秀樹(自民) | 愛知6区 | 祝電 |
八木哲也(自民) | 愛知11区 | イベントに出席 |
石井拓(自民) | 愛知13区(比例) | イベントに出席 |
根本幸典(自民) | 愛知15区 | イベントに出席 |
みごとに全員自民党だな。上記の「やや日刊カルト新聞」の記事は 2021 年の衆議院議員選挙の候補者について調べたものですが、この時点では自民党以外の候補者は統一協会との強い接点はなかったようです。
「やや日刊カルト新聞」の藤倉氏も上記記事で述べておられますが、このような情報をまとめて提供するのは、大手メディアにぜひやってもらいたいですね。「やや日刊」と同じノリでは無理でしょうけど、公益性のある形でまとめることは可能なのではないでしょうか。東京新聞(中日新聞)などは「このままの幕引きは許されない」のようなことをよく書いていますが、報道しなかったら結局幕引きを許していることになります。「許されない」と受動態で書くから曖昧になるのであって、「許さない」と書いて、その主語を明らかにしないといけません。鈴木エイトさんは「私が許さない」という立場を明確にとっています。私は、一個人(有権者)としての立場で、「許さない」と考え続けたいと思います。
2023/08/14追記:愛知3区の池田佳隆議員は、5年前に名古屋市の学校が元文部科学事務次官の前川喜平氏を講演会に呼んだ件で、文科省から教育委員会に圧力をかける働きかけをした人です(参考資料)。前川喜平氏の評価が分かれているのは確かですが、「国会議員が監督官庁を通じて教育機関に圧力をかける」という行動は絶対やってはいけないことだし、その人が統一教会と深くつながっていた、とあってはますますよろしくない話です。愛知3区(選挙区)、東海ブロック(比例)の選挙民の見識が問われるところです。