アメリカ・イスラエル両軍が、イラン各地を攻撃し、イラン最高指導者のハメネイ師が死亡した、と報じられています。イランの国営メディアが発表したとのことなので、真実なのでしょう。
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イラン最高指導者ハメネイ師が死亡 国営メディア発表 米など攻撃(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
イラン国営メディアは1日、米軍とイスラエル軍の攻撃により、最高指導者ハメネイ師が死亡したと報じた。トランプ米大統領は2月28日、自身のソーシャルメディアでハメネイ師が「死亡した」と投稿していたが…
もう、めちゃくちゃな話です。先日米軍部隊がベネズエラのマドゥロ大統領を拘束したのも無茶な話でしたが、今回は一国の指導者を空爆によって殺害してしまったわけです。これが犯罪にならないのだとしたら、世界の秩序は完全に壊れてしまったとしか言いようがありません。ロシア、イスラエルに続いて、アメリカも完全に「ならず者国家」に仲間入りしてしまいました。
日本はどうするんでしょうか。「アメリカよ、それはダメだろう」という発信を、国としてするべきでしょう。そうしないと、日本も「ならず者の同類」と見なされてしまいます。もちろん、相手は「ならず者」ですから、そんなことを同盟国から言われたら、逆ギレして理不尽なことをしてくるかもしれません(関税を爆上げするとか)。そういう時にも持ち堪えられるように、他の国との連帯を深めておく、というのが、本来日本のとるべき道でしょう。(念のために書いておきますが、「他の国」は中国やロシアのことではありません。日本と似た立ち位置にあるアジア・ヨーロッパ・アフリカなどの国のことです。)
最近、世界がどんどん「強いものが力づくで思い通りに振る舞う」方向に巻き戻っています。第二次世界大戦後(冷戦後か?)、強いものはその力を限定的に使い、弱いものも一緒に共存していく、という方向が模索されてきたように思うのですが、ここにきて「強いもの」がいろいろ思い通りにならないことに疲れてきたんだろうな、と感じます。
国内でも同じような方向が見えます。「弱いもの」の権利や尊厳を蔑ろにする動きが、だんだん加速しています。今はまだ、「弱い」立場の人たちが懸命に抵抗して、権利・尊厳がなし崩しに失われていくことは食い止められていますが、「強いもの」の声がだんだん大きくなっているな、と痛切に感じます。
このとき、「権利や尊厳を蔑ろにしている」のは、「強いもの」自身じゃなくて、「強いものを代弁していると自称しているもの」です。ヤフコメやSNSでリアリスト気取りで書き込んでいる人たちなどですね。この人たちは、別に自分が強いわけでもなんでもないのに、「強いもの」側に立つことで、「強いものが力づくで振る舞う」世界で生き残ろうとしているのだと思います。この生存戦略は、自分が「強いもの」側に立てている間は一定の合理性がありますが、「弱いもの」側にいるしかない人にとっては地獄でしかありません。また、誰もが病気や怪我、あるいは支配者の気まぐれによって、「弱いもの」側に否応なく放り込まれる可能性があることも、忘れてはなりません。
この地獄から脱却するには、「弱いもの」同士で静かに連帯を深めていくしかないと思います。先日の衆院選で、いわゆるリベラル系左派政党は壊滅的な敗北を喫しましたが、仲間向けのファイティングポーズ(昭和リベラルしぐさ、とでも言えるでしょうか)ばかりを表に出して、本来「連帯を深める」べき人たちを置き去りにしていたからだろうと思います。新しい連帯のあり方を模索していかないといけませんね。(「連帯」という言葉自体に変な色がついている感じもするので、そこも含めての再構築でしょう。)
