だいぶ前に、トランジスタ技術 Special の「一人で始めるプリント基板作り[完全フリーKiCad付き]」という本を買っておいたのですよ。いつかはきっと、プリント基板を作りたくなるだろうから、と思ったわけです。
今となってはこの本は古いので、これから買うならなるべく新しい本の方がよいでしょう。
私が買った本も、上の新しい本も、Amazon の評価はあまりよろしくない。確かに、この本を見るだけで「初心者の人がすぐにプリント基板を作れるようになる」わけではありません。でも、これらの本を低く評価するのはちょっと違うのかなと思います。「回路図を CAD で描いて、そこからプリント基板のパターンを作成する」というのは、そもそも「難しい」内容なのです。自力で越えないといけないハードルがたくさんある。解説記事をまとめて一冊の本にしてくれているだけでも、十分ありがたいですよ。同じ内容を、プロにつきっきりで教えてもらったら、ものすごい授業料がかかることでしょう。たかだか3000円ぐらいの本に、「もっとわかりやすく書いて欲しい」というのは、甘えてるってもんじゃないかい?
作りたい回路があるので、頑張って回路図を書いています。いろいろ手こずっています。そもそも、Mac 版はあちこち挙動不審なんだよな。たとえば、2つの部品が重なっているところ(配線の分岐点とか)で右クリックすると、下のような表示が出る。「明示的な選択」の下にある謎の空白は何なんだろう、と思っていたわけです。
日本語化が不十分なのかも、と思って、設定を英語にすると、ちゃんと表示が出てきました。
試しに、VMWare Fusion 上の Windows 10 に Windows 版をインストールして使ってみたところ、下のような画面になりました。そういうことやったんか! 完全に理解した!(いや、わかってないけど)
KiCad は wxWidgets を使って作られているそうです。wxWidgets のポップアップメニューを使って、こういう凝ったこと(アイテムの横にカスタムアイコンをつける、とか)をやろうとすると、えらいめんどくさいんですよ。こういう電子工作系の界隈って、Mac を使っている人たぶんほとんどいないから、Mac OS X 版は「動くかもしれんけど、動かなかったらゴメンね」という位置付けになってしまうんでしょう。これはしょうがないね。素直に Windows 版を使うことにしました。VMWare Fusion でそこそこちゃんと動くしね。
回路図を何とか書いて、部品との対応づけをして、3D 表示までやってみた。これは感動的だ。一週間ぐらいでここまで来ました。トラ技スペシャルちゃんと役に立ってますよ。
といっても、今のところは「絵を描いた」だけです。肝心の配線がまだ全然なのです。まあ、ぼちぼち進めていきます。