2020年01月03日

プロコフィエフのピアノソナタ6:第4楽章

 プロコフィエフのピアノソナタ第6番第4楽章、DTM でやってみました。

 実はこの年末は精神的に相当参っていた。なんとかして気力を呼び起こさないと、どこまでも気持ちが沈んでいきそうだった。人に会いたくなかったので、義実家・実家への帰省をキャンセルして、この曲を打ち込んでいました。だいぶ気持ちが持ち直してきたと思う。

 この曲には、弾きにくいところがいろいろある。中でも筆頭は、最後の2ページぐらいでひたすら続く、このフレーズだろう。(譜例は IMSLP 掲載の Kalmus 版による。以下同様。)

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 音楽というより、もはやただの音響効果みたいになっている。手を大きく広げた状態で、厳しく鍵盤を叩き続ける。がちゃがちゃした騒音の中から、アクセントの三連符が浮き出て聞こえないといけない。これが21小節間続いた後、ファンファーレのようなこのフレーズ。両手とも単音で、fff を出せと?!

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 最後の2小節もめっちゃ弾きにくいですよね。両腕をいっぱいに広げて ff。体重を乗せることが難しい。体が小さいピアニストには鬼門だよなあ。

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 DTM では「弾きにくさ」は関係ないけど、その代わり「音が鳴り切らない」のが不満のタネになる。ペダルを踏んでも、安い音源だと単に音が長くなるだけだから、「響き」がプラスされない。とはいえ、いい音源を追い求めるとどんどん深みにはまってしまうので、おいそれとは手を出せません。身の丈にあったところで楽しむしかないですね。

 今回は「ヴェロシティのレンジをなるべく広く使う」というのをテーマにしてみた。だいたい、制作したものをあとから聴くと平板に感じることが多いので、これを何とか打破できないかと。冒頭の p はヴェロシティ 40 ぐらい、最後の ff は 120〜126 です。あんまりダイナミックレンジが大きすぎると不自然になる。どれぐらいが許容範囲なのか、まだまだ研究が必要です。

タグ:音楽 DTM
Posted at 2020年01月03日 14:47:34
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