2022年02月16日

悠仁さま作文の「参考文献記載漏れ」

 秋篠宮家悠仁親王の作文に、他人の文章と酷似する部分があったとのこと。以下の記事に詳しい:「悠仁さまの文学賞入賞作文の一部が他の人の文章と酷似 宮内庁は参考文献の記載漏れを認める」(Newsポストセブン、2022/02/16 配信、2022/02/16 閲覧)

 記事を読み、そこに引用されている悠仁さまの「原文」と「元の文章」を見ましたが、これはいけませんね。悠仁さまは宮内庁を通じて「参考文献の記載漏れだった」と回答されているそうですが、それでは済みません。上記記事に載せられている「原文」と「元の文章」がこの通りであるならば、これは無断使用にあたります。参考文献として原資料を明示していたとしても、その判断は変わりません。

 このように元の文章を使いたいのであれば、自分の文とは明確に区別して、以下のように書かなければなりません。(Newsポストセブンの記事自体が、悠仁さまの作文や原資料の文を「正しく」引用しているので、合わせて参照するとよいと思います。)

例:福田素子氏の「世界遺産 小笠原」には、以下のような記述があります:「……」(p. ○○〜○○より)。

 これなら、「……」の中身は他人の著作物であり、自分の著作物ではないことが明確にわかります。これは著作権法で正式に認められた「引用」となります。(ただし、「……」の部分が極端に長く、それ以外の文が自分の著作物の主要な部分とは見なせない場合は、認められません。)

 また、元の文を「引用」することを意図しないのであれば、完全に論旨の異なる、別の文として書かなければなりません。語句を入れ替える程度では「別の文」とは見なされないので、文の「論旨」自体が異なっていなければなりません。

 中学生の文にいちいち目くじらを立てるな、という人もいますが、それは違います。この作文は、悠仁さまの著作物として評価され、賞を授与されるに至ったわけです。その作文の一部に、著作物としての独自性が疑われているわけです。これはそんなに軽い話ではありません。ましてや、悠仁さまは日本国の皇位継承者です。歴史ある地位である日本国の皇位につかれる方には、どのような小さな形でも「ごまかし」をやっていただきたくない、と強く思います。

 悠仁さまがどのようにこの問題に対処されるか、希望を持って注視しています。また、お父様の秋篠宮文仁親王殿下が、どのように対応されるかも気になります。殿下は博士(理学)号を所持されています。博士論文の作成過程で、参考文献と引用の違いについては、専門的な知識を身につけられたはずです。悠仁さまと皇族、ひいては日本国自体の名誉を傷つけないため、関係者各位が正しく対応されることを、心待ちにしています。

タグ:社会
Posted at 2022年02月16日 23:08:09
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