マリーンズがイーグルスとの最終戦に敗れて、バファローズのリーグ優勝が決まりました。25年ぶりです。おめでとう!
マリーンズの試合結果とダイジェスト動画を見ましたけど、野手が緊張して力を出し切れてなかったのかなあ。残り3試合で2勝1分以上が必要なところ、1試合目で終わってしまいました。最終戦までもつれる覚悟はできていたし、マリーンズが逃げ切っても素直にお祝いを申し述べようと思っていたんだけど、イーグルスがホーム最終戦でめちゃくちゃ気合い入ってた感じですね。則本〜早川の3イニングずつのリレーで来るとは想定外だった。
今年のバファローズ、選手や監督のコメントでいろいろ印象深いものがありました。
「(ミスをしても)なんとか取り返そうとする姿が必要。なんとかしようとする姿を見せてくれたら我慢はできますね」(中嶋監督)
指導者としてお手本のような姿勢です。これが理想だと思っても、やっぱり勝たないといけないし、「我慢」するのは簡単なことじゃない。そこを我慢してくれると、選手は頑張れるわけですよ。
「防御率を抜いたら口をきかない」(山本由伸が宮城大弥に)
山本は「野球をすること」を楽しんでいる感じがしますね。上の発言も、もちろんかわいい後輩への愛あるライバル心だけど、性格の良さがにじみ出ている。
「すごくよくなっていると思う。肩も強いですし。あんな肩、僕にはない。守備位置も深く守って頑張ろうとしているし、すごく楽しみだなと思います」(安達了一が紅林弘太郎について)
安達にとっては、紅林は自分のレギュラーポジションを奪い取るライバルなのです。それなのに、この評価。紅林が打った時にベンチから飛び出して大喜びしている姿も何度も見ました。若い選手が躍動しているのは、ベテランのこういう空気感によるところも大きいのでは。
「いやいや、じゃあ1打席目打ってください。Tの仕事です!」(中嶋監督が2打席目に逆転3ランを打ったT-岡田に)
監督はT-岡田のことを簡単には褒めませんね。その分、中心選手として期待していることが伝わってきます。
「試合より緊張しています」(初勝利を挙げた山崎颯一郎がヒーローインタビューで)
9/29 のマリーンズ戦。落としたら相手にマジックが点灯する重要な試合で、プロ未勝利の投手を先発に立てるって、中嶋監督の胆力はなかなかのものです。もっとも、たまたま勝ちがつかなかっただけで、その前の登板の内容は良かった。見ているところが違うんだよね。
「ヘッドから元気を取ったら何も残りませんよ」(杉本裕太郎が水本ヘッドコーチに)
吉田正尚が2度目の離脱。意気消沈している水本ヘッドコーチに杉本がかけた言葉。冷静に見るとめっちゃ失礼な言葉です。この日のホークス戦で杉本は先制本塁打を打ち、中嶋監督にも「勇気をもらった」と言わしめた。
「もし踏んでなかったら、あだ名、マレーロにするぞ!」(ベース踏み忘れをリクエストされたT-岡田に)
8回に飛び出したT-岡田の逆転3ランに対してマリーンズから1塁空過のリクエストがあり、結果を待っている間に出た声。いや、これリクエストが成立したら3点失うんですけど……この状況でこういうジョークが出るのすごいですよ。中嶋監督が言ったんじゃないかと思うんですが、どうだったんでしょうか。
そして今日の優勝インタビュー。
「何言ってんだこいつと思われると思うが、(開幕前から)トップを取ってやろうと。(力は他球団に)ひけをとるものではない。選手ひとりひとりの力が結集したのかなと思います」(ファンには)「お待たせしました。おめでとうございますと言いたいです」(中嶋監督)
中嶋監督、ありがとうございます。あなたが阪急ブレーブスのルーキーだった頃からのファンの一人として、本当に嬉しいです。