2025年07月18日

「日本人ファースト」に惹かれる人とどう共存していくのか

 6/12に雨宮処凛さんが書かれた「あの『炎上』を通して、参政党が躍進しそうな予感に包まれた選挙前」という記事。今回の参院選は、まさにその予感通りの展開となっています。雨宮さんの社会を見る解像度の高さはすごい。

 私は人の出自や民族による差別に一切反対の立場なので、もちろん参政党の「日本人ファースト」の主張には全く賛同できません。そもそも参政党の神谷代表は、選挙のたびに中心的な主張を変えてきています。神谷氏が当選した2022年の参院選はごりごりの陰謀論で反ワク界隈に支持され、2024年の衆院選では「オーガニック信仰」で政治的に無色な女性支持層を獲得しました。地方議会でも「有機給食」とか「食の安全」で勢いを伸ばしています。古谷経衡さんの解説が詳しい。

 一方で、今回の参院選では強硬な排外主義に転じて、血気盛んな男性からの支持を伸ばしています。陰謀論やらオーガニックどこいったん? その時に票田になりそうなところを食い散らかして、自分の権力の強化を狙っているだけなんちゃうの??

 参政党は2020年に結党されましたが、最近3年間の活動については、ライターの黒猫ドラネコさんの取材が詳しいです。かなり茶化し気味な文体なのを差し引いて読んだとしても、とても日本の将来を預けられる公党とはいえませんよね……

 ただ私は、(参政党に限らず)「日本人ファースト」という名の排外主義に全力で反発しつつも、雨宮さんが書かれていた以下の視点は忘れないでいたいと思っています。

そんな場所(引用者注:言葉が通じない人がたくさん住み始めて、そこで起きる問題が地域住民に丸投げされている場所)で軋轢が生じるのは当然で、するべきは「差別をするな」と遠くから言うことではなく、率先して両者の間に入ることではないだろうか。

そして私は、そのような活動をしている人たちを知っている。そういう人たちを心から尊敬する一方で、ただ遠くから「差別はやめろ」と叫ぶ人たちの姿は、住民からはちょっと怖く見えているかもしれないなと思うこともある。

 「日本人ファースト」に惹かれる人の中には、「社会に対する漠然とした不安」を解消するために、排外主義に染まっていく人も多いと思われます。「不安の原因」を「自分とは違う存在(=自分が『日本人ではない』と思う相手)」にわかりやすく押しつけることで、安心感を得たい、という心の防衛反応です。その「不安」は間違いなくホンモノなのですが、その不安を共有しつつも、「押しつける」方向はそっちでいいのか??と立ち止まりたい。雨宮さんのもう一つの記事「前回の原稿への大きな反響、そして頂いた指摘について」から引用します。

前回の原稿で書きたかったのは、このような「不安」が人々をどこに向かわせるのかということである。 その行方をしっかりと見つつ、時に「そっちは間違ってるよ」と、声を上げたい。

タグ:社会
Posted at 2025年07月18日 21:59:17
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