先日大阪に行ったときに、ササヤ書店にも足を伸ばしました。心斎橋と違って、昔と全く変わらないたたずまいで、安心しました。買ったのは下のスコアです。久しぶりの大散財です。
ブリスの "A colour symphony" は大昔に CD を買って、当時はけっこう聴き込みました。なかなかの佳曲です。
マルコム・アーノルドの交響曲第4番は、面白い発想が随所にあるんだけど、それをつなぐ部分がちょっとかったるい。でも早送りして面白いところだけ聴くわけにもいかないしねえ。
デュティユーの「ザッハーの名による3つのストロフ」。チェロの独奏曲です。ロストロポーヴィチの委嘱により作曲されたそうです。途中でバルトークの「弦楽器・打楽器・チェレスタのための音楽(弦チェレ)」が引用されているのはなんで?と思ったのですが、この曲はザッハーの委嘱によって書かれたものでした。チェロは変則調弦 (Bb-F#-D-A) で、楽譜は実音表記に加えて、低い2弦を使う部分では通常調弦に書き換えた楽譜が表記されています。
いつも思うんですけど、変則調弦を通常調弦に書き換えた楽譜って、演奏家には読みやすいんでしょうか。バッハの無伴奏チェロ組曲第5番や、コダーイの無伴奏チェロソナタは、通常調弦に書き換えた楽譜だけが提供されています。一部の音だけ移調してあるのって、気持ち悪くないのかなあ。実音は F-F のオクターブなのに、記譜は F#-F だったりするんですけど……
マーラーの交響曲第10番(Yoel H. Gamzou 編)。クック版(出版は Faber Music)しか知らなかったので、へーと思って手を出しました。この版はショット社による出版です。実演は未聴ですが、スコアを読む限りでは、マーラーというよりは、暑苦しい現代作曲家のスコアですね。第5楽章の最後の方で「ffff」がやたら出てくるところなど。
マーラー自身も極端な記号を使うことはあるけど、一発芸的な使い方が多いように思います。7番のスケルツォのここなど。
さらに、取り寄せを頼んでいた楽譜がつい最近届きました。間宮芳生のヴァイオリン協奏曲第1番のフルスコアと、ディーリアスのチェロ作品集です。
ディーリアスの「ロマンス」は美しい曲です。そのうちバスクラで吹いてみたいと思っています。調をどうしようかな。実音ロ長調は Bb 管ではなかなか厳しいのですが、半音移調したりすると、ピアノ伴奏の深みが損なわれそうで、迷うところです。