1週間風邪で寝込んでました。熱は出なかったんだけど、最初は喉が痛くなり、ついで咳が止まらなくなり、なかなか大変でした。熱がないということで、インフルエンザの検査も行わず、PL顆粒と咳止めを飲んでひたすら静養するのみ。
なんか、来年の4月から「風邪を5類感染症に加える」、と言う話がいきなり聞こえてきて、なんじゃそりゃ、と思っております。「風邪」というのは特定の感染症というよりは「風邪的な症状」を表すものだと思っていたんですが、違うんでしょうか。
Yahoo!エキスパートで、感染症の医師である高山義浩さんが「急性呼吸器感染症(ARI)対策の新たな一歩 5類定点へ」という記事を書いておられます。この記事によると、国際的な協調体制を作ってARIを監視する取り組みがすでに始まっているようです。同じく Yahoo!エキスパートの楊井人文弁護士の記事「普通の風邪を5類感染症に 厚労相が省令改正 パブコメ意見3万件超か 国会議論も経ず」によると、今年の7月に当時の武見厚生労働大臣が方針を示し、パブリックコメントも募集されていたようです。知らんかったな……
国際的にARIを監視するのは「未知の感染症にいち早く対応するため」ということだそうです。指定医療機関による届出が行われる、とのことですが、風邪症状で指定医療機関にかかったら、もれなく粘膜検査をしてその結果を届け出る、ということになるのでしょうか。先の高山医師は下のようにおっしゃってます。
定点医療機関としては、かなり面倒くさいです。厚労省が示した症例定義では「発熱の有無を問わない」とされているため、……(中略)……WHOが示す症例定義では「体温が38度以上」とされています。日本はどうして、三段跳びぐらいで向こうに行っちゃったのかなと思います。
小規模な診療所の負担はいかばかりかとお察しします。
診療所の負担が増え、サーベイランスを行うための業務が増え、そこには当然ながらコストが発生するのに、国会での議論も説明もなしに、厚労相(厚労省)が決めたことがそのまま無傷で通ってしまうって、おかしいですよねえ。今の臨時国会でちゃんと議論が行われるんでしょうか。