NHKの朝ドラ「虎に翼」が終わりました。いやー見応えありました!
••✼🐯 #トラつば2分まとめ 🪽✼••
— 朝ドラ「虎に翼」公式 (@asadora_nhk) September 27, 2024
「#虎に翼」最終週はいかがでしたか?
1週間の物語をだいたい2分にまとめました📺
⚠️ネタバレ注意!⚠️
🔻最終週 #NHKプラス でもう一度📱https://t.co/2i5ZYPsQG9
アプリやブラウザから簡単に視聴できます!#朝ドラ #伊藤沙莉 pic.twitter.com/5QSErceNrU
伊藤沙莉さんが主役ということで、始まる前から気にはなっていたのですが、「女性法律家の話? それ面白いんかな?」と疑問もありました。ところが、始まった途端に、ドラマウォッチャーの方々と、法律家の方々からの絶賛の嵐! こりゃ見るしかないだろう、と参戦しました。
主役の寅子、いろいろと「ウザい」キャラクターです。すぐ「はて?」と噛み付いてくるし、何かというと「これから『家族会議』を始めます!」とかやるし。歳を重ねても、そのウザさは全然解消されなかった。ところが、とにかく愛嬌があるものだから、なんか最終的には許せてしまうんですね。ここは、伊藤沙莉さんの真骨頂じゃないかと思いました。伊藤沙莉さん自身も、個性が強くて、けっこうウザくて、でもとても愛嬌があって、許せてしまうところがある。当たり役だったと思います。脇を固める人たちも、本当に素晴らしかった。山田よね(土居志央梨さん)、桂場等一郎(松山ケンイチさん)の2人は、最後まで主役級でした。
そして、現実の判例を踏まえた裁判と、その判決文の数々。寅子たちがまだ学生の時の、着物を取り戻す裁判での「権利の濫用」という言葉は、法律を学ぶ人にとっては当然の概念なんでしょうけど、強く印象に残りました。また、「共亜事件」の判決文の「あたかも水中に月影を掬いあげようとするかのごとし」、原爆裁判の判決文の「われわれは本訴訟を見るにつけ、政治の貧困を嘆かずにはおられないのである」、そして尊属殺違憲裁判における、弁護士よねの口頭弁論「もし今もなお、尊属殺の重罰規定が憲法第14条に違反しないものとするならば、無力な憲法を、無力な司法を、無力なこの社会を嘆かざるを得ない」。これらはすべて、現実の判決文や口頭弁論に基づいたセリフです。
いうまでもないことですが、このドラマの根底に流れているのは、日本国憲法第14条です。
すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
このドラマ自体が、上記の第14条第1項をナレーション(尾野真千子さん)が朗読するところから始まります。また、「山田轟法律事務所」の壁にはこの項が大書され、登場人物がそれをじっと見つめる場面が何度も出てきます。エンタメ作品において、これほどまでにこの「法の下の平等」の原則について、強く主張したこと、これは画期的な試みだったのではないかと思います。
脚本の吉田恵里香さんは、ほんとうに素晴らしい仕事をされました。最後の方、ちょっと詰め込み過ぎの感はありましたが、「まだ世の中にはこんなに問題が残っているんだ」と知らせたい、という気持ちは十分に伝わってきました。吉田さんの今後の活躍にも期待したいと思います。