岸田奈美さんの作家デビュー作です。岸田さんの作風は「100字で済むことを2000字で書く」とのことです。まあ、このなんだか大変でしょっちゅう詰みまくっている状況を、なぜここまで面白く書けてしまうのか。
再放送されている NHK のテレビドラマも、NHK プラスで見ています。
主演の河合優実さん、「不適切にもほどがある」の名演で瞠目させられましたが、この岸本七海役も大したものですね。弟の吉田葵さんも素晴らしい。ここまでは、ある程度予備知識があったのですが、実際に視聴してすっかり持っていかれたのは、「マルチ」の福地桃子さん! 福地さんと河合さんの絡みはいつまででも見てられます。
第1話で七海がクラスの「一軍女子」に言い放つ「私は本人の前でもマルチって呼ぶ、だからあんたらとは違う」という一言にはしびれました。また、第2話で英語の田口先生(松田大輔さん)が七海とマルチに課す英語の補習授業は、すばらしく合理的です。先生が「厳選」した500文を暗記する。それができたら、文法書を最初から読んで、内容を先生に向かって講義する。これを真面目にやったら、そりゃ英語の成績は爆上がりしますよ。発音をどうやって鍛えたのか知りたい。七海は最初はカタカナ読みだったのに、受験直前のマルチとの英語会話はネイティブレベルに感じました。河合さんは関西弁も抜群に上手です。耳がいいんでしょうね。
まだ3話までしか見てません。急いで追いついて(明日1日しかない!)、続きを楽しみにしたいと思います。1話45分あるので、見るのにちょっと気合が要りますけど。