去年の年末あたりから、この曲をピアノでさらっております。楽譜は音楽之友社の「シャブリエ・アルバム」。
曲頭の "Allegro franco" ってなんですかね。"Franco" なんて聞いたことないぞ。Google 翻訳で調べてみると、英語の free, frank あたりが出てくるけど、「自由に」っていう感じじゃないし。ずっと下の方に出てくる意味で "straightforward" とか "forthright"、つまり「率直な」というのがあるんで、こっちの方かな。
最初に譜読みしていて戸惑ったのがここ。左手の最後の八分音符、Bb-D じゃないんだ。ミスプリントじゃないかと思ったけど、二回出てくるところがどちらもこうなっているし、IMSLP に出ている Enoch 版も同じだから、これが正しいんでしょうね。確かに、Bb-D だと次が C#-E なのは増二度進行でちょっとまずいし、B-D では右手の Bb と対斜を起こすから、これしかないか。でも、ちょっと弾きにくいです。
あと、ここどう弾いたらいいのかよくわからない。"poco rubato" と指示されて、クレッシェンドで、両手のアルペジオがごちゃごちゃ入ってきて、少しゆっくりにしたいところなんだけど、左手の下には pressez(急げ)って書いてある。ここで遅くして、次の小節でいったんインテンポに戻して、それから2小節後のフェルマータに向けて riten. したくなりません?
この曲はラヴェルがオーケストラ用に編曲しています。「古風なメヌエット」の元ネタ、という感じですね。シャブリエはよくわからないところも多いけど、なかなか面白い。ばしっと決まるとかっこいいし。
タグ:音楽