きのうのピアノ発表会についてヒメと話していて、「来年はどんな曲を弾くのかな」と言うと、「最後のお姉さんが弾いた曲(エリーゼのために)を弾きたい」、と答えが返ってきた。ピアノをちゃんと弾ける人ならみな知っていることだが,「エリーゼのために」は意外に難しい曲なんだよね。第一エピソードの32分音符のところで突然遅くなるとか、最後の主題再現の直前の3連符と16分音符を同じ速さで弾いてしまう演奏がとても多い(きのうのも正にそれだった)。あと、主題再現の前に決まって出てくる "D#-E" の繰り返し、回数合ってるか?とかね。要するに3/8拍子のリズムに音楽がちゃんと収まってないわけだ。第一エピソードの32分音符をインテンポで弾けるなら挑戦してもいいと思うけど、今のテクニックじゃ無理だし、1年でどこまで伸びるかだなあ。
ベートーヴェンで思い出したけど、初心者向けの名曲集によく入っている「さらばピアノよ」という曲、ベートーヴェン作曲とされているけど、ほんまかいなと前から思っていた。IMSLP によると、"Anh 15: Waltz for Piano in F Major: 'Glaube, Liebe, und Hoffnung'" というのがこれで、やはり偽作らしい。Web 検索してみると、ときどき「WoO 62: 弦楽五重奏曲断章の編曲」と混同している記事をみかけるが、これは全く別の曲。WoO 62 は、ピアノ編曲はディアベリによるものだが、楽想自体はベートーヴェンの真作である。
Anh 15:
WoO 62:
タグ:音楽