2025年12月22日

「林檎の国のジョナ」(松虫あられ作、双葉社)

 話題のマンガです。1巻は重版の入荷待ちで、2巻が先に届きました。1巻は試し読みで6話とも読んだんですが、書籍で手元に置いておきたい作品です。

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 公式へのリンクはどれを貼ればいいのかな。とりあえず Twitter を貼っとくか。

 帯のキャッチコピーは「満たされない心と向き合う再生の物語」となっています。「満たされない」といっても、欲求不満とかそういうのとは意味が違います。いろいろな形の「生きづらさ」が丁寧に描かれています。ルッキズム・地方の濃密な人間関係・ジェンダーバイアスといった社会的な要素と、緘黙・多動・学習障害といった個人的な要素が交差しています。社会的な要素は主に大人の視点から描かれ、個人的な要素は主に子供(特別支援学級の児童たち)の視点から描かれますが、大人もみんな個人的な要素を抱えているし、子供は社会的な要素に絡め取られています。

 松虫さんの絵で、顔の表情の描き方がとても好きです。神社の境内での菜知ちゃんや、卒業文集を見られたときの正市さん。どちらもつらいシーンなんだけど、心に重く抱えたものを表情が雄弁に語っている。さらっと読み飛ばすのではなくて、1つのコマをじっくり見ていたくなります。

 「再生」は今後どのように描かれるのでしょうか。次の単行本は半年以上先ですか……楽しみにしています。

タグ:読書
Posted at 2025年12月22日 01:13:12
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