2023年12月09日

叔母のソフトバンク携帯を解約する

 2019年に亡くなった叔父の奥さんは、しばらく一人暮らしをしていたのだが、少し前から施設でお世話になっている。実はそれ以前から、叔父から承継したソフトバンクの携帯(ガラケー)をどうするか、という問題があった。携帯の本体がかなり長いこと行方不明になっており、全く使ってないのに、月々の利用料金だけが引き落とされ続けている。一人暮らししているときは、新たに端末機を買って使う、という選択肢もあり得た。しかし、施設に入所してからは、私物として携帯を持ち込むことが難しくなった。そうなると、もう使う見込みはないので、解約する以外にない。

 みなさんご承知の通り、ソフトバンクの携帯の解約はなかなかハードルが高いのです。ソフトバンクの FAQ を見ると、こんな風に書いてある。

Q. ソフトバンクの携帯電話を解約する手続き方法を教えてください。

A. ソフトバンクショップまたはウェブでお手続きできます。ソフトバンクショップにご来店の際は、本人確認書類、USIMカードをお持ちください。ソフトバンクカスタマーサポート(電話窓口)でのお手続きはできません。

ソフトバンク サポート

 ウェブで手続きするためには、My Softbank へのログインが必要だが、パスワードがわからんし、たぶん二段階認証で携帯本体に認証コードが送られてくるから、携帯本体がない状態ではログインできない。よって、対面でやるしかない。USIMカードは「なくしました」でよいと思うけど、本人が出頭できない(外出不可)ので、代理人による手続きになる。

Q. 代理人でもソフトバンクの解約手続きはできますか?

A. 個人契約の場合のみですが、ご契約者さまがご来店できない場合、代理人さまで解約のお手続きができます。

代理人:以下のいずれかに該当するかた

  • ご契約者さまのご家族
  • 施設入所の場合、施設ご関係者
  • 未成年後見人/成年後見人または保佐人/補助人
ソフトバンク サポート

 問題は、私が「契約者の家族」に該当するかどうか、なのです。上のQ&Aをさらに読み進めると、下のような記述がある。

・代理人さまがご契約者さまのご家族の場合

「マイナンバー」の印字のない住民票(発行から3ヵ月以内のもの)、遠隔保険証など、ご契約者さまと代理人さまの両方の氏名が記載されている健康保険証、同性とのパートナーシップを証明する書類のいずれかで、ご家族であることが確認できる書類

ソフトバンク サポート

 これを読み解くと、「同一の世帯に所属している」または「同一の健康保険に加入している」、つまりは同居親族か扶養家族でないといけないのです。なんでそういう縛りがあるんだろうか。(なんて聞くまでもない、ソフトバンクはなるべく解約させたくないからに決まってますが……)

 一応ソフトバンクショップに問い合わせてみました。念のため、ソフトバンク直営店を探しました。電話口のお兄さんは、私が何か聞くたびに(たぶん)店長さんに尋ねて、その答えを持ってきてくれます。かなり時間をかけてもらって、ようやく「親族関係が証明できる戸籍を取得すれば受け付けます」という答えをもらいました。

 そこで、戸籍を取得します。これはなかなか大変で、契約者は私から見ると「母の弟の配偶者」なので、私と母の親子関係、母と叔父の兄弟関係、叔父と配偶者の関係をそれぞれ証明する戸籍をとりました。以下の通り。すべて他府県なので、郵送での請求です。

  1. 私の現戸籍とその附票
  2. 母の死亡による除籍が記載された父の戸籍
  3. 私の結婚による除籍が記載された父の戸籍(2.の改製原戸籍)
  4. 母の結婚による除籍と、叔父の結婚による除籍が記載された祖父の戸籍
  5. 叔母の現戸籍(叔父の死亡による除籍が記載されている)とその附票

 さて、けっこうな手数料を支払ってこれらを揃えた後、前に問い合わせたソフトバンク直営店に満を持して予約を入れました。ややこしそうな案件なので、事情を説明するコメントを入れておきました。そうすると、前日に電話がかかってきた。結局、同居の親族でない場合は受け付けられないということ。なんやそれ!! 戸籍取得の手数料返せ!! と言いたくなるのをこらえて、でも相当の怒気を含んだ声で尋ねました。

「じゃあ、これ解約できないってことですか? どうすればいいんですか? 使わない携帯の代金を払い続けないといけないんですか?」

 かなり脅迫的だったと思います。直営店のスタッフさんごめんね、あなたのせいじゃないのにね。すると、即答してくれました。たぶん準備されてたんじゃないかと思います。「ソフトバンク総合案内窓口 0800-919-0157 に相談してください」とのことでした。(えっ、「カスタマーサポート電話での手続きはできない」って書いてなかったっけ??)

 ここに電話すると、あとで折り返し連絡する、ということになりました。折り返し電話で事情を説明すると、「それでは解約書類をお送りします」とあっさり言ってくれるではありませんか。ほんまに解約できるんか? また何かトラップがあるんちゃうか??

 1週間ほどたって、「解約申込書」が送られてきました。注意事項を見ると、本人確認の書類が「運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・健康保険証(未成年のみ)」となっている。やっぱりトラップあるやん! 免許証持ってないし! マイナンバーカードなんて取りに行けんし! 最後の「未成年のみ」が余分やっちゅうねん。もう仕方がないので、健康保険証と公共料金の領収書を貼り付けて、「最後のお願い」のメッセージをつけて提出しました。

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 これを提出したのが 9/29 でした。その後何の音沙汰もなかったのですが、1ヶ月後に届いた請求書を見ると、請求期間が 10/4 までになっている! どうやら解約に成功したようです。「最後のお願い」が効いたのかどうかはわかりませんが。

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 いやー、本件1年ぐらい前から悩んでたんですよね。なんでたかだか携帯電話の解約ごときでこんなに悩まんといかんのや。しかも自分のものでもないのに(…というか自分のものでない「から」大変だったわけですが)。老齢の親族をお持ちの方は、万一の時の携帯電話の解約方法について、十分に調べておくことをお勧めします。

タグ:社会
Posted at 2023年12月09日 23:09:42
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