2021年10月07日

ドラゴンズ山井投手引退

 ドラゴンズの山井投手が引退会見したそうです。20年在籍して、335試合62勝70敗20セーブ。先発・中継ぎ・抑えといろいろやってたけど、やっぱり先発投手として、「たまに」とんでもなく凄いピッチングをするのが、印象的でしたね。当然、誰もが思い出すのが「あの」試合、2007年の日本シリーズ第5戦です。山井・岩瀬の継投で日本シリーズ制覇、プラス「継投完全試合」の大きなおまけつき。

 あの試合での継投について、最近「山井は最初は『行けます』と答え、直後に森コーチに『やっぱり岩瀬さんでお願いします』と言った」と語られるようになってきましたね。

「どうする?」と尋ねられた山井は「行けます」と即答した。うなずいた森コーチは奥へと歩きかけていた。

「今でも情景は覚えています。僕の横に谷繁さんがいて、僕は森さんの背中に声をかけたんです。『すいません。岩瀬さんでお願いします』と」

「〈引退〉語り継がれる中日・山井大介の日本シリーズ“完全試合未遂” 「もう一度あの日に戻れるとしたら?」と問われて明かした答えは…」小西斗真、Number Web

だが、その「交代してください」の直前、山井は実はこう答えていた。

「行きます」

森コーチが山井に背を向けてベンチの端にいる落合監督の元へ向かおうとした瞬間に「あっ」と思って、何秒後だろうか、「森さん、ちょっと待ってください」と呼び止めて「岩瀬さんで、お願いします」と言い直したのだ。「行きます」も「岩瀬さんで」の言葉も本心だった。

「引退の中日・山井大介、幼なじみ記者だけが知っている日本S“完全降板”の真相…森繁和コーチに伝えた言葉とは…」菊地陽子、スポーツ報知

 菊地陽子さんの「『行きます』も『岩瀬さんで』の言葉も本心だった。」の一文が味わい深い。かの名記事、「未完の完全試合。山井大介”決断”の理由」にも、山井自身の言葉が紹介されていますね。

岩瀬さんで締めてもらって勝つのがいいという考えが8割、いや7割5分かな。2割から2割5分は最後まで投げて完全試合に挑戦したいという気持ち。単純に一色ではありませんでした。

「未完の完全試合。山井大介”決断”の理由」阿部珠樹、Sports Graphic Number More

 「投げてみないとわからない」ところも含めて、何だか親近感を持ってしまう選手だった。引退会見に、その日先発予定だった大野雄大がわざわざ駆けつけるあたり、後輩にも慕われていたんだろうなと思う。ところで、この日は勝たなあかんやろ大野雄大。満塁ホームラン打たれてる場合とちゃうで。

タグ:野球
Posted at 2021年10月07日 22:53:32
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