2014年07月31日

放射性廃棄物とCO2

 永江一石さんのブログで、「わたしはいますぐ原発を全廃止はナンセンスだと思ってます。」 だいたい同じ意見なんだけど、「放射性廃棄物も漏れ出したらヤバイが、二酸化炭素は漏れっぱなしだぞ。」というのはいただけませんねえ。放射性廃棄物と二酸化炭素は「たちの悪さ」のケタが全然違う。二酸化炭素は全人類が本気を出せば今からでも減らすことが可能だが、放射性廃棄物はどんなに頑張っても減らすことは絶対にできない。これは通常の化学反応と原子核反応の本質的な違いに起因するものだから、どんなに知恵を絞っても無理。もちろん物理学の基本法則をすべて塗り替えるような大発見が行われて、それを元にした新しい技術が開発される可能性はゼロではないけど、その低い可能性に地球の未来を賭けるのはまずいと思う。だから、原発の未来は「放射性廃棄物はたまる一方、絶対に減らせる可能性はない」ということを前提として考えるべきだと思う。

 とここまで書いてもう一度永江さんのブログを読み返してみると、二酸化炭素がダダ漏れなのを批判する一方で、次世代エネルギーとしてメタンハイドレートを推していたりする。なんだ、要するに深く考えずに適当に書き散らしているだけじゃないか(メタンハイドレートは石油なみに二酸化炭素を排出します、念のため)。まあそれがこのブログの芸風なんだけど、まじめに反論して損した。

タグ:科学
Posted at 2014年07月31日 22:37:49
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