2013年10月05日

踏切事故

 踏切で倒れていた人を助けようとした女性が亡くなったという話があった。亡くなられた方のご冥福をお祈りし、ご家族には心からお悔やみを申し上げたい。その上で、この話を「美談」として「勇気ある行動をたたえる」という風潮があることに一言もの申したい。これは美談でもなんでもない。非常ボタンを押して、接近する列車を止める最大限の努力をすることが正しい行動だったのだ(間に合わなかった可能性は高いにしても)。政府関係者が表彰するという動きがあるらしいけど、物を知らないにも程がある。少し前に、留学生の方が大増水した川で溺れている少年を救助した話があって、こちらは幸運にもお二人とも助かったのでよかったのだが、これも美談にすべきではない。人命救助は「まず自分の安全を確保する」ことが絶対原則なのだ。自己犠牲の精神を賞賛するような変な風潮を作ってはいけない。

タグ:社会
Posted at 2013年10月05日 21:03:16
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