2泊3日で松山に家族旅行に行ってきました。大学以来の知人が数年前に松山に着任して、何度かお誘いを受けていたのだが、いよいよ松山から離任が決まったので、都合のつくメンバーで(慌てて)押し掛けたというわけ。家族連れは僕だけだったので、いろいろと面倒をかけてしまったが、おかげさまで楽しい旅でした。ありがとう。
金曜日は半日休みをとって、夕方のANA便で松山入り。リムジンバスで松山市駅に移動して、いよてつ高島屋で夕食。まあ可もなく不可もなく、というところ。ついでに観覧車「くるりん」にも乗った。遠くにライトアップされた松山城が見え、街の夜景も印象的だった。それから、タクシーで道後温泉街のホテルへ移動。乗り場に目安の料金が書いてあり、運転手さんはさりげなく観光スポットを通りながら丁寧に解説してくれて、料金はほぼぴったり目安通り、となかなか良心的だった。
土曜日、午前中は道後温泉商店街をそぞろ歩く。基本的には観光客向けの商店街なのだが、いいお店がいくつか見つかった。「花心」、伊予一刀彫職人の南雲(初代〜三代目)のオフィシャルショップ。ひな人形や正月飾りが可愛い。三代目南雲西川洋平さんの粘土細工(余暇の作品?)は圧巻で、坊が欲しがってしょうがなかったが、まだちょっと買っても大事にできないよな、ということで見送り。「酔古堂」砥部焼のお店。伝統的な藍色の柄だけでなく、カラフルな現代的な柄のものもあり、見ていて楽しい。「道後の町屋」旅先でうまい食事処を見つけるのがうまい妻が目ざとくチェックした店で、雰囲気も味も満点だった。半ばネタがわりに、と注文した「黒胡麻じゃこ天バーガー」が衝撃的にうまかったので、翌日のホテルの朝食をキャンセルしてもう一度立ち寄り、さらに帰りの電車の中で食べるために持ち帰りまでして、結局松山での6食中3食をこの店でまかなってしまった。持ち帰ったパンの1つ「じゃこ天棒」はじゃこ天+塩昆布+チーズ+パンという一見支離滅裂な組み合わせなのに、これがまた妙にうまくて、参りました、という他ない。
午後は、僕は知人主催の研究会に参加、妻と子供たちは「えひめこどもの城」に行った。松山市駅からバスで40分以上もかかるので、これで面白くなかったら悲惨だな、と思っていたのだが、子供たちは大喜びで遊んでいたとのことで、まあよかった。夜は研究会のメンバーと合流して宴会。大人の集まりで子供たちがどうかなと思ったが、知人のお子さん(中1と小5)がさりげなくフォローに回ってくれて助かった。
今日は、先に書いた通りもう一度「道後の町屋」に寄って、他の店でお土産を買い込んだ後、松山城へ。時間がなくて天守閣広場まで登ったところで引き返す。天気が良くて、広場からでも松山市の眺めは十分堪能できた。
「しおかぜ」18号発車5分前に松山駅に到着したのは良かったのだが、改札口で「6号車のお座席の方は5号車にご乗車ください」と言われて「??」。さらに、待っていたのがアンパンマン列車で、子供たちは歓声を上げていたが、通常編成のはずだったのに? そして発車してみると、「本日事故のため、編成を大幅に変更して運行しております」とのアナウンス。踏切事故でダイヤが大幅に乱れているらしい。さらに、駅に止まるごとに「5分遅れて到着します」「12分遅れて…」とどんどん遅れが蓄積して行く。単線だからいったんダイヤが乱れると復旧が大変なのだ。岡山駅での乗り継ぎ11分しかないのにどうしよう、と思っていたところ、とうとう「この列車は全車両高松行きとなりましたので、岡山へのお客様は多度津駅で南風16号にお乗り換えください」と言われてしまった。ほえ〜。多度津駅で相当の人数が乗り換えに走り、南風号の自由席車両は通路を含め満員。座っていた壮年男性がうちの子供たちに席を譲ってくださり、ぐずっていた子供たちをなだめながら岡山入り。岡山では「四国からしおかぜ号で到着されたお客様は、のぞみ38号にお座席をご用意させていただいております」とのアナウンス。駅員に切符を見せると「13号車にお乗りください」と案内された。どこに座ればいいのかわからないので、とりあえず3人掛けの座席で空いているところに座って車掌さんを待つ。ほどなく車掌さんが回って来たが、少し前の席の初老のおっさんが何やら口汚く抗議を始め、えらく時間がかかってしまった。最近の年寄りはすぐキレる奴が多いらしい。ええ年して何しとんねん。まったく見ている方が恥ずかしくなる。ようやくうちの番になったが、3人掛けの座席は名古屋までは確保できず、2人分+後ろの座席で3席確保してもらった。結局名古屋に到着したのは30分ほどの遅れで、まあ大騒ぎした割には大したことはなかったかな。よく考えてみると、予讃線は単線区間が多いからダイヤは乱れやすいし、今回は問題なかったけど瀬戸大橋が通れなかったり徐行運転したりすることも多いので、こういう事態は当然あり得ると思っておかないといけない。こういうことがあると、四国って物理的な距離以上に「遠い」地域だな、とつくづく思う。