2010年09月25日

2010年09月25日:「男の子の脳、女の子の脳:こんなにちがう見え方、聞こえ方、学び方」(レナード・サックス/草思社)

 「男の子の脳、女の子の脳:こんなにちがう見え方、聞こえ方、学び方」(レナード・サックス著、谷川漣訳、草思社)を読んだ。なんだかうさんくさそうな題名だが、類書にありがちな情緒的な記述ではなくて、多くの学術論文の内容が実例とともに紹介されている本。男女で網膜の構造が違うとか、感情の処理の仕方が生理的に違うとかいう話はなかなか面白かった。数学の黄金律の2通りの教え方も興味深い。一方、男の子はリスクをとりたがるとか、けんかの仕方が女の子とは違うとかいう話は、普通に知られている範囲をあまり出ていない。それと、最終章で著者の主張する男女別学のすすめは、別のデメリットが出てきそうであんまり賛同はできないと思った。全体として、「教育関係者にとって必読の一冊」かどうかはともかく、一つの見方としては役に立つ本ではある。

タグ:読書
Posted at 2010年09月25日 21:57:19
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