作曲者 | モーリス・ラヴェル Ravel, Maurice (1875-1937) |
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作曲年 | 1929-1930 |
編成 | Piano (Left Hand) and Orchestra |
全曲 | ||
MIDI | midi (MU2000 専用・2ポート使用; 340 KB) | |
楽譜 | pdf [IMSLP] | |
公開日時 | 1996.11 (Nifty FMIDICLA) / 2012.8.18(本ページ) |
第一次大戦で右手を失ったピアニスト、ヴィトゲンシュタインの依頼で作られた協奏曲。初演の時には勝手に改変を加えて演奏してラヴェルの怒りを買ったとか。ヴィトゲンシュタインはプロコフィエフに依頼した曲も「理解不能」と突っ返したりして、まあピアニストたるものこのぐらい独善的であるべきだという気もしますが、はっきりいって感じ悪いよな。一方、舘野泉さんは右手が動かなくなったときに「ラヴェルがあるじゃないか」と言われて、カチンと来たのか「ラヴェルなんて一生弾いてやるものかと思った」と述懐していらっしゃる。この曲にはなんかピアニストの恨みを買うような要素があるんでしょうかねえ。まあ確かに舘野さんの芸風には合わない曲ではあるけど。
ヴィトゲンシュタインが勝手に改変したのもまあ無理からぬ話で、えらい難しい曲ですが、聴いている分には実にすてきな曲です。DTMだとどんなに難しくても全然困らない。むしろ、あんまりあっさり鳴らすと不自然に聴こえるので、わざと少しもたつかせたりもする(最初のカデンツァの終わり付近、4分19〜21秒あたりなど)。
音源はヤマハMU2000です。SC-88系にくらべて、金管の音が鮮やかなのがいいんだけど、弦と木管はイマイチ。まあ音色のことを言い出すとキリがなくて、強力な PC を買いそろえて Vienna を使うとかそういう金満主義に走るほかなくなっちゃうので、音色はこの程度でガマンする方向でいきたいと思います。