ホ調のパルティータ (Partita in E)

作曲年1991-5
編成Piano
全曲 midi (SC-88 専用; 84 KB) Creative Commons by-nc-nd
楽譜(全曲) pdf [IMSLP] Creative Commons by-nc-nd
公開日時 2011.3.21

 変奏曲形式の楽曲は昔から好きでよく作っていた。この曲で手持ちのアイデアはほぼ出し尽くしてしまったようで、当分変奏曲は作れそうにない。作曲した経緯はよく覚えていない。誰かにあげるつもりで作り始めたような気がするけど、完成しないうちにどうでもよくなってしまったらしい。

導入部 Capriccioso (a piacere) (ハ調、4/4)、これも一つの変奏になっている。フェルマータのついた休符で分断するアイデアは元ネタがあるようなないような。

主題 Moderato (ホのエオリア調、4/4)、何気なくふっと口ずさんでみた、という感じの旋律にしようと思った。リズムのバリエーションの少なさがいかにも素人くさい。

第一変奏 Poco animato (3/2, 2/2)、偶成和音の山。14-15小節の和声付けがちょっと怪しい。

第二変奏 Allegretto (6/8)、古典的な変奏。よくある曲想、とも言える。

第三変奏 Allegro (3/4)、左手の動きが気に入ってるんだけど、相当弾きにくいと思う。自分で弾いてみたことはない。無理です。

第四変奏 Presto risoluto (4/4)、この変奏はかなり早い時期に書き上がっていた。88鍵ピアノの最低音まで使うのは自分としては珍しいです。

第五変奏 Molto agitato (6/8)、このあたりから主題との動機的関連が薄くなってくる。最後は non rit. で。

第六変奏 Lento (4/4)、折り返し点にあたる大事な変奏。止まりそうなほど遅いテンポでお願いします。

第七変奏 Con moto (2/4)、そうっと、軽やかに。52〜55小節の主題の回想も、あくまでさりげなく。

第八変奏 Tranquillo (3/4)、二声のインベンション。とはいっても、最初の応答に対旋律がつかないとか、すぐ下属調に脱線してしまうとか、規則違反は深刻である。後半は一瞬二重フーガになりそうなのに、第二主題は一回応答されただけでどこかに消えてしまう。最後はシャープ4つの調号になって、ホ長調の完全終止に至るが、これで終わりじゃないんですよ。

フィナーレ Vivace (4/4)、無窮動的に疾走するが、形式的には最初の8小節を主題とするパッサカリア。途中から技巧的なカデンツァ風になり、最後に主題を回想して、ホ短調の主和音で静かに終わる。


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