Raspberry Pi Pico W を使う。秋月電子通商で購入した。技適の番号が書かれたシールがパッケージに貼ってある。
無線機能を持つマイクロコントローラとしては Expressif 社の ESP32 が先行していて、製作例も多い。チップ単体の機能も ESP32 の方が高く、ボードの選択肢も多い。腕に覚えのある人なら ESP32 を選ぶだろう。今回 Raspberry Pi Pico W を選んだのは、以下の理由による。
結局「簡単に使える」ことに尽きる。今回は「マイクロコントローラを使いこなす」こと自体が目的ではないため、マイクロコントローラ周辺はできるだけ簡単に済ませたい。
静電容量式を使う。オリジナルは DFRobot 社の Gravity シリーズのようで、スイッチサイエンスなどで売られているが、Amazon で廉価版がいろいろ出ている。
屋外で使うため、防水処理が必要になる。容量センサー部分は密閉されているのだが、回路がむきだしなので、ここをなんとかしないといけない。レジンで封止する例が以下のページにある:「M5Stamp Picoでできること 〜多数の静電容量型土壌水分センサを畑に設置する」(さとやまノート、2021/10/27)
今回はもう少し簡便に済ませてみた。まず、回路部分をグルーガンで固める。
そのあと、自己融着性ブチルゴムテープで密封する。
今回の工作では、自己融着性ブチルゴムテープが大活躍した。ビニールテープと違って糊が残らないのがいい。2 m のを買ったのだけど、すぐ使い切ってしまったので、次は 10 m を買います。
日東 自己融着粘着テープ セパなし NO.15 19mmX10m 1519(Amazon の商品ページに飛びます)
いろいろ選択肢があるが、価格が手頃な DHT22 のモジュールを採用した。(精度は全然ダメ、という報告もあるので、念のため。)
外気温の測定をするときは、直射日光を避ける「ラジエーションシールド」というものに収めるのが普通らしい。小型の百葉箱みたいなものです。市販されているのだが、2万円以上と高価で、家庭菜園のモニターには大げさすぎる。農研機構の「通い農業支援システム (PDF) 」というレポートに、プラスチックの鉢皿とパーラービーズで自作するやり方が載っている。
パーラービーズ(アイロンビーズ)は、子供たちが小さい時に遊んでいたが、こんな使い道があるとは思わなかったよ。農研機構の中の人、すごいな。ただ、うちにあったのは「ハマビーズ」で、パーラービーズよりも微妙に穴のサイズが小さかったため、改めてパーラービーズを買い直した。まあ、1袋買っても200円ぐらいだしね。
システムの消費電力はそんなに大きくないので、小さなパネルでも十分実用になる。秋月で売られている下のパネルを使った。
携帯機器用ソーラーモジュール(太陽電池・ソーラーセル) 300mW (セル単体)
ここには雨が直接かかるので、防水には十分な対策が必要です。まず、裏面にリード線をはんだ付けする。
アクリル板を2枚用意する。1枚はソーラーパネルよりもひと回り大きく、もう1枚はさらにひと回り大きくする。今回はアクリル板を切らしていたので、PET板で代用している。耐候性はたぶんアクリル板の方が高い。
厚みのある(1 mm)両面テープで、下の図のように貼り合わせる。
表側から、すきまを埋めるようにシリコンコーキング材でシールする(写真を撮り忘れた。黄色の線に沿ってシールします)。
今回使ったコーキング材はこれです。特別なものではありません。コーキングガンは手元にあったのを使いました。
コニシ ボンド シリコンシーラント 330ml クリヤー(Amazon の商品ページに飛びます)
残ったコーキング材チューブの保管にいつも難儀していたので、こんなのも買いました。長期保管は無理ですが、短期間なら続きを使うことも可能です。
井上工具 INOUE コーキングノズル 保存用キャップ 15122(Amazon の商品ページに飛びます)
これに一番悩んだ。いろいろ検討した結果、タカチ電機工業の BCAP112107T を使うことにした。「手頃な金額のケース」を利用していろいろ無理な工夫をするよりも、最初から防水仕様のケースに投資した方が早い。ちょっと基板に対して大きすぎたのだけど、その分作業が楽なので、よしとする。
ウッドデッキの柱に設置した。まあ目立つっちゃあ目立つけど、目障りなほどでもなかった。