SOUND Canvas VA を Alchemusica で使う

(2016.4.10.)

 Roland の SOUND Canvas VA は、SC-88 系の音源を VST/AudioUnit 経由でソフトウェアで実現したものです。かつてリアル SC-88 で DTM に親しんだ層には懐かしい音であるし、手軽で幅広い表現力を持つソフトウェア音源として期待できます。Mac 上のフリー MIDI シーケンサである Alchemusica で使う方法をまとめました。

1. まず Alchemusica (0.6.4 以降) を立ち上げる。起動時に "Loading Roland SOUND Canvas VA" というメッセージが一瞬出る。

2. Play → Audio Device Settings... を選択。

 下のように "Bus 1〜8" のセッティングが表示される。Alchemusica では、8系統のオーディオデータをミックスして出力できるようになっており、Bus 1 と Bus 2 は Mac の内蔵シンセサイザに割り当てられている。

3. 空いている系統(図では Bus 3)の "Device/Virtual Synth" ポップアップを開き、Sound Canvas VA を選択。

4. Bus の右端にある "Open..." ボタンを押す。

 SOUND Canvas VA のコントロール画面が開く。

5. アクティベーションする場合は、右下の OPTION ボタンを押すとポップアップメニューが出るので、Activation... を選択する。(アクティベーション無しだと試用モードになります)

 「ローランドソフトウェア製品アクティベータ」が開くので、画面の指示に従ってアクティベートを行う。

6. Alchemusica に戻る。既存の MIDI データを演奏する場合は、"Open" で MID ファイルを開く。下のように "Change the output devices" というメッセージが出たら、ポップアップメニューから SOUND Canvas VA を選ぶ。

7. 新規ファイルを作成する場合、または上のメッセージが出なかった場合は、出力デバイスを手動で変更する。まず、トラック名一覧とピアノロールの間にあるバーを少し右にずらす。

 "Device" という列が見えるので、この列が表示されるようにトラック名一覧の表を左スクロールする。(図ではわからないけど、表の下に横スクロールバーがあるはず)

 出力先を変更したいトラックについて、ポップアップメニューから "SOUND Canvas VA" を選ぶ。

 または、変更したいトラックを選択して、メニューバーの Play → Remap MIDI Devices... を選ぶと、6. と同じメッセージが表示されるので、そこで SOUND Canvas VA を選ぶ。この場合、複数トラックの出力先をまとめて変更できる。

 以上で、内蔵スピーカーで SOUND Canvas VA の出力が鳴らせるようになった。