(2007/04/01)
ピアノソロ曲ならなんとか PowerBook G4 1台で完結できそうなので、録音を試してみた。
GigaStudio 用の Bosendorfer ピアノを入手したのだが、これが CD 2枚組で、Bosendorfer_H1.gi!
と Bosendorfer_H2.gi!
という2つのファイルに分割されている。結合するには GigaStudio を使うしかないのかなあ、と思いつつ、だめもとで、
とやってみたところ、そのままロードすることができた。単に2つのファイルを結合するだけでいいみたい。(正しいやり方かどうかは保証しないが)
LinuxSampler の設定は前ページと同じ。NemeSys_1GB_Grand.gig
のかわりに Bosendorfer.gig
を入れるだけ。
Bosendorfer.gig の方がサイズは大きいのだが、実際演奏してみるとこちらの方が負荷は小さいようだ。CPU load は 10% 程度だし、disk streaming エラーも出にくい。エフェクトなどの設定の違いではないかと思うが、確認はしていない。
録音ソフトは Audio Recorder を使った。フリーソフト。残念ながらソースは公開されてないみたい。
Jack のルーティング機能を使って、LinuxSampler からの出力を Audio Recorder と内蔵オーディオに同時に送る(内蔵オーディオに送るのは、演奏中のモニター用)。ちょっとセットアップがややこしい。次のような手順で進める。
telnet localhost 8888
。その後、前ページと同様に設定コマンドを送る。Built-in Audio
を選択。右の "Connections" に何も表示されないことを確かめる。LinuxSampler
をダブルクリック。LinuxSampler
が赤く変わり、右の "Connections" に LinuxSampler:0 / LinuxSampler:1
と表示される。Audio Recorder
を選択。右の "Connections" に何も表示されないことを確認する。LinuxSampler
をダブルクリック。LinuxSampler
が赤く変わり、右の "Connections" に LinuxSampler:0 / LinuxSampler:1
と表示される。Built-in Audio, LinuxSampler, Audio Recorder
を順に選択する。Built-in Audio, Audio Recorder
では "Connections" に何も表示されず、LinuxSampler
では Built-in Audio:in1 / Built-in Audio:in2 / Audio Recorder:in1 / Audio Recorder:in2
の4つが表示される。
Alchemusica でピアノ曲の MIDI ファイルを開き、出力デバイスを LinuxSampler_in
, MIDI チャンネルを1, プログラムチェンジを0にする。
Alchemusica で MIDI を再生すると、内蔵オーディオから音が出て、同時に Audio Recorder のレベルメーターも動く。レベルが飽和しないように出力レベルを調整する。本当は LinuxSampler の出力レベルを調整すべきだが、今回は安直に MIDI の cc7 (volume) で調整した。
Audio Recorder の録音ボタンを押すと録音が始まる。アクティビティモニタで見てみると、負荷は LinuxSampler が 10〜40%, Audio Recorder が 13〜14%, Alchemusica が 5〜7% だった。
リバーブは、CoreAudio に標準で用意されている AUMatrixReverb を使った。CoreAudio の開発キットに付いてくる AULab というアプリケーションは AudioUnit をテストするためのものだが、こういう目的にも一応使える。あまり便利ではないが。
AIFF から MP3 への変換は iLame を使った。Audio Recorder で直接 MP3 に保存することもできるのだが、その設定を使わなかったのは、LinuxSampler の動作中に余分な負荷をなるべくかけたくなかったため。(ただし、どの程度負荷がかかるのかは試していない)。iLame の LAME エンジンはバージョンが古いので、性能はイマイチかも知れない。
なお、録音した後レベルを調整するのに Audacity も使ってみた。これも MP3 への変換機能を持っているが、LAMELib をインストールしてなかったので今回は試していない。
4曲ほど録音してみました。MIDI ファイルは昔 Nifty-Serve の FMIDICLA で発表した旧作で、もともと SC-88 用だったため、あまりバランスはよくありません。ご容赦ください。
音色ファイル以外は全部無料で手に入るものだけで、ここまでできることがわかった。まあ、アマチュアの遊びとしては悪くないんじゃないかな。