クラシック音楽館 3/12 放送分。プロコフィエフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」(ヴァディム・レーピン独奏)、ラヴェル「ツィガーヌ」(同)、「ラ・ヴァルス」、シャルル・デュトワ指揮、NHK 交響楽団。レーピンの独奏は初めて聴いた。とても知的なアプローチで、プロコフィエフはオーケストラとの一体感が素晴らしかった。
この曲、ほんとに音楽の密度が高い。第2楽章なんて、一瞬で過ぎ去ってしまう1小節分にどれだけ音を詰め込んであることか。ここなんて、楽譜だけ見たら緩徐楽章かと思うよ。この1小節、たぶん2秒ぐらいで終わっちゃう。
オーケストレーションの独創性もすごい。第1楽章・第3楽章の最後に出てくるこの場面、フルートとクラリネットと第1ヴァイオリンでせりあがっていくフレーズだけど、どこからこんな発想が出てくるのか、と思う。
「ツィガーヌ」は、なんか知性が邪魔をしている感じがした。もっと勢いに任せた演奏の方が好みだな。最後の「ラ・ヴァルス」は、さすがの一言。
「N 響アワー」の頃からずっと思ってたけど、オーケストラ曲をテレビで上映するとき、カメラワークは大事だな。「ここでこのパートが出てくる!」と思ってたところで、ちゃんとそのパートをアップにしてくれると、満足感が大きい。今回も、制作の人はいい仕事をしていました。「ラ・ヴァルス」では、バスクラリネットをもう少しアップにして欲しかったな,という気はしたけど、まあ個人的な思い入れですかね。
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