2015年03月06日

少年犯罪と報道

 「『少年事件は楽に数字を取れる』が招いたこと」(日経ビジネスオンライン、池上彰×川名壮志)。記事のタイトルと内容がずれている。構成の人、仕事甘いぞ。ここで二人のジャーナリストが語っているのは、少年の凶悪事件が時代とともにどう変わってきたか、である。まず、数の上では、60年前とくらべて1/8に減少したこと。次に、報道機関の扱いの上では、昔は殺人事件はニュースにならなかったが今はやたらと報道が多いこと。また、子供自体は、トラブルを起こす場所が体育館裏などからネット上に変わっただけで、本質的にはあまり変わっていないこと。二人とも、ジャーナリストとしての立場で子供と真剣に向き合ってこられた人なので、短い対談だけれども非常に読み応えがある。

 これを読んだ後、Yahoo! のトップページに行ったら「少年事件が凶悪化していると感じる?」という意識調査があって、81% が「感じる」という回答だった。同じ人に、上の対談を一度読んだ上でもう一度回答してもらったら、どれぐらい割合が変わるだろうか。ぜんぜん変わらないとしたら悲しい。

タグ:社会
Posted at 2015年03月06日 12:22:13
email.png