2011年05月12日

2011年05月12日:廻由美子さんのハイドン

 この間久しぶりに聴いた廻由美子さんの「ハイドン・5つのソナタ」が脳内リピートしている。ヒメが妻のお腹の中にいた頃、このアルバムをかけるといつもお腹の中で動き出していた。そんな話をしながら CD をかけると、ヒメは「うーん、なんかこの曲聴いたことがあるような気がする」なんて言いよる。そりゃ 100% 気のせいや。それはともかく、ハイドンのピアノソナタは、いろいろな意味で面白い。このアルバムの5曲(Hob. XVI/47, 34, 35, 23, 31)は名曲揃いで、特に終楽章が独特。脳内リピートの恐れが特に高いのは 34 番の終楽章で、冒頭の主題が少しずつ変化しながら何度も何度も繰り返される。またこの主題が妙に耳に残るんだ。こういうロンドとも変奏曲ともつかない中途半端な形式はハイドンの得意とするところ。自分で弾くと飽きてしまうのだが、廻さんの演奏は飽きさせないんだな。

 もう1つハイドンのピアノソナタで面白いのは、はっとするような佳曲がある一方で、どうしてこうなったと言いたくなるようなお座なりな曲があること。つまり、品質にとんでもなくムラがある。どちらかというとつまらない曲の方が多いので、その中からいい曲を掘り出すのが楽しい。譜面づらはつまんなさそうだけど実は弾いてみたら面白いかもしれん、とか、弾いてみたらやっぱりつまんなかった、とか。

タグ:音楽
Posted at 2011年05月12日 22:37:41
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