2011年03月19日

2011年03月19日:おなかがいたくなった原発くん

 原発関連で、「おなかがいたくなった原発くん」。これはすばらしい、秀逸だ。あと、この記事もいい。「政府には勇気を、マスメディアには冷静さを」(Synodos Journal、八代嘉美氏)。一方、こんなものもある。「破局は避けられるか−−福島原発事故の真相」(ダイヤモンドオンライン、広瀬隆氏。リンクは貼りません)。広瀬隆氏(まだご健在だったんだ!)の書くものは、ジャーナリズムの記事というよりは、限りなくフィクションに近いホラー読み物ととらえるのが妥当だと思う。想像できうる限りの最悪の事態を考えて、そこに至る確率を一切無視して今すぐそれが起こるかのように描写したり、曖昧な言葉遣いでチェルノブイリの事故と並列させたりすることで、読む者に生理的な恐怖を感じさせることを狙ったものだから。平時であれば、こういう読み物から一定の教訓を引き出すことも可能だろうけど、今こういう記事を載せるのは不謹慎なんじゃないでしょうかね。広瀬氏は週刊朝日にも寄稿しているらしい。言論は自由だから何を書いてもかまわないけど、雑誌の編集部にはもう少し見識を持ってもらいたいものです。

ときどき紹介される「外国メディアによる警告記事」も、同様の不正確な煽り記事である可能性があるので、要注意だと思う。「日本政府・東電・日本のマスコミは信用できないから外国メディアを信じる」というのは、どう考えても合理的な判断とは思えない。

追記:広瀬さんテレビにも出てるんだ。確かに日本のマスコミは信用できないかも(苦笑)

タグ:社会
Posted at 2011年03月19日 19:06:38
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